フィンランド留学時代に私が最も感銘を受けた建物の一つが
ユハ・レイヴィスカ設計の「マンニスト教会」です。
ミュールマキ教会を見てからというもの、彼の設計した他の教会を見てみたいという思いを抑えられず…
8月の終わり、ヘルシンキ駅から電車で4時間、クオピオという街まで見に行ってきました。
駅から歩くこと約30分。
教会についたのは1時半頃でした。
Juha Leiviska “Männistö Church” 1991~1992
一風変わった外観から、一目でこの建物がタダモノではないことがわかります。
入り口に着くと、教会のおじさんがドアを開けて中へと案内してくれました。
ホワイエを通り、礼拝堂に入ります。
息をのむ美しさでした。
祭壇のある方向が東です。
時刻は1時45分頃。
祭壇横の縦長の窓、
南側から光が入ってきています。
垂直に伸びる白い壁が
少し色づいているのがわかるでしょうか。
ステンドグラスのように
ガラスに色が入っているのかと思いきや…
このように壁の裏側にペイントがされているのです。窓から入ってきた光がペイントされた壁に反射して、白い壁にその色を映し出すという仕掛けです。
天井から降りてきている照明は、
まるで天使のよう。
この写真は2時13分。
ちょうど南側から光が入ってきます。
刻一刻と、光の表情が変わっていきます。
少しずつ違う壁の仕上げが様々な表情を生み
ずっと見ていても飽きません。
「建物は光によって奏でられる楽器である」というのはユハ・レイヴィスカの言葉ですが、まさにその通り。
今まで東から昇って西に沈むくらいにしか思っていなかった太陽が、こんなにも色んな表情を持っていたことに気付かされました。
太陽の色や温度や質は、一日の中でどんどん変わっていきます。もちろん季節によっても。
冬にはまた全然違う表情を見せてくれるんだと思います。
フィンランドの人達が太陽の光を愛する理由が少しだけど、分かりました。
フィンランドに来ることがあったら、少し(かなり?)遠いけどおすすめの場所です。
Kuopio駅から約2キロ。歩いて行きました。
adress: Kellolahdentie 8
open: Mondays-Fridays 8-15